☆ 祖父江修一税理士事務所 ☆

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2003年10月

 

 

目次

Onepoint 外国との税の情報交換

減価償却Q&A

試験研究費の税額控除制度

所得税 損害賠償金の支払

★税金一口メモ★ 相続税の障害者控除

ワンポイント 外国との税の情報交換
 
日本と外国との間で結んでいる租税条約には、脱税防止等に必要な情報を両国の税務当局管で交換する規定があります。ただし、日本の場合、これまでは相手国からの情報提供依頼があっても、日本国内で相手国の企業と取引のある日本企業に対する調査ができませんでしたが、税制改正によりできるようになりました。


 減価償却 Q&A

 減価償却については、本年大きな改正がありましたが、判断に迷うところが多いところです。そこで、一般に質問の多い点を以下、Q&A方式で整理してみます。

 

T.平成15年改正点

Q.
 
取得価額30万円未満の減価償却資産を、一時に損金算入できるのは、中小企業者等に限られるそうですが詳しく教えてください。

A.
 
青色申告書を提出する中小企業者等が、平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間に、取得価額が30万円未満の減価償却資産を取得等して事業の用に供した場合には、取得価額の全額を一時に損金算入することができます。
 なお、この措置は租税特別措置法による時限立法のため、従来の制度も残っています。(図表1参照)。
 平成18年4月1日からは再び10万円基準に戻ることになります。
 参考に、これまでの損金算入限度額の変遷を示すと図表2のようになります。
 中小企業者等は、資本金1億円以下の会社ですが正確には図表3を参照してください。

図表1

取得価格 原則(大企業) 特例(中小企業者等)
 10万円未満 全額損金算入 全額損金算入
 10万円以上20万円未満 一括3年償却
 20万円以上30万円未満 資産計上
 30万円以上

資産計上

図表2 損金算入限度額の変遷

昭和22年度 1,000円
 26年度 1万円
 39年度 3万円
45年度 5万円
49年度 10万円
63年度 20万円
平成10年度 10万円

図表3 「中小企業者等の範囲」

区分 判定
資本または出資金の金額が1億円超の法人 非該当
資本または出資の金額
が一億円以下の法人
発行済み株式の総数または出資金額の2分の1以上が同一の大規模法人※に所有されている法人 非該当
発行済み株式の総数または出資金額の3分の2以上が大規模法人に所有されている法人
上記以外の法人 中小企業者
資本又は出資の金額を
有しない法人
常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人
上記以外の法人 非該当
農業協同組合等 農業協同組合等、中小企業等協同組合、
その他指定された協同組合等
中小企業者

※資本または出資の金額が1億円を超える法人または出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人をいい、中小企業投資育成株式会社を除く。

 

U.取得価額

Q.
 
A社は、鉄筋コンクリート5階建ての建物を新築することにしましたが、近隣の住民から日照権の補償要求があり、1,500万円を支払うことになります。この補償金の取扱いはどうなりますか。

A.
 
新工場の落成、操業開始等に伴って支出する記念費用のように、減価償却資産の取得後に生ずる付随費用については、その資産の取得価額に含めないことができます。しかし、建設に伴って支出する住民対策費、公害補償費等で、当初からその支出が予定されているものについては、たとえその支出が建設後に行なわれるものであっても、その資産の取得価額に含めることになります。このことから1,500万円は建物の取得価額に含める必要があります。

 

Q.
 
所有している空き地を駐車場として貸し付けるため、整地費用として50万円、アスファルト舗装の費用として60万円を支出しました。これらの費用の取扱いはどうなりますか。

A.
 
土地を利用するために、測量、地盛り、地ならし、埋立て等に要した費用は、原則として、その土地の取得費用に算入することとされていますが、その土地の上に建設する建物、構築物等の基礎のための整地等に要した費用で、土地の改良のためのものでない場合には、その建物、構築物等の取得費に算入することができます。
 質問の場合は、構築物(舗装路面)の取得価額として110万円を計上することができます。耐用年数は「アスファルト敷きのもの」の10年が適用されます。ちなみに「コンクリート、石敷」は15年になります。
 なお、石敷きとした場合に砂利等を補充するために要した費用は修繕費となります。

 

V.小額減価償却資産

Q.
 
B社は、当期にビルを新築し、各室に蛍光灯を取り付けましたが、蛍光管の取得に総額300万円(750円×4千本)を要しました。この蛍光管の取得価額について、小額減価償却資産の取得価額の損金算入を適用し、一時の損金とすることは可能ですか。

A.
 
新築時の蛍光管の取付けは建物付属設備の「電気設備(照明設備を含む)」に当ると考えられますので、蛍光管一本を一単位として、小額減価償却資産の取得価額の損金算入を適用することはできません。
 なお、照明設備の使用開始後に蛍光管を取り替えるために支出した費用は、修繕費として損金に算入することができます。

W.耐用年数

Q.
 
C社では、6階建ての鉄筋コンクリート造りのビルを新築し、4階までは事務所とし、5階、6階を劇場として使用する予定です。この場合、建物を用途別に区分して耐用年数を適用することができますか。

A.
 
1つの建物を2以上の用途に使用するため、相当の内部造作としている場合には、それぞれの用途に応じ定められている耐用年数を適用することができることとされていますので、質問の場合、50年(事務所)と41年(劇場)になります。

 



 試験研究費の税額控除制度

 

Q.
 
法人が試験研究費を支出した場合の税額控除制度が創設されたと聞きましたが、その内容について教えてください。

A.
 
試験研究費の税額控除制度については、これまでは試験研究費が増加した場合にのみ税額控除が認められていましたが、増加試験研究費の税額控除制度との選択制で試験研究費の増加額ではなく総額に対し一定の控除率を乗じた金額の税額控除制度が創設されています。
 この制度の適用対象となる試験研究費とは、その事業年度の所得の計算上損金の額に算入される試験研究費の額であって、これまでの制度の試験研究費と同じです。具体的には、製品の製造又は技術の改良、考案もしくは発明に係る試験研究のために要する一定の費用(原材料費、専門的知識をもって試験研究に専ら従事するものの人件費、経費、委託研究費など)をいいます。
 適用対象となる法人は、青色申告法人であって業種等の制限は特にありません。
 税額控除率は、試験研究費割合(適用を受ける事業年度の試験研究費総額の平均売上金額に対する割合)が10%以上の場合には10%、試験研究費割合が10%未満の場合には8%+試験研究費割合×0.2となっています。
 ただし、平成18年3月31日までに開始する事業年度については、税額控除率の2%割り増しが行なわれ、試験研究費割合10%以上の場合には12%、試験研究費割合10%未満の場合には、10%+試験研究費割合×0.2となっています。
 なお、特別控除額は、その事業年度の所得に対する法人税額の20%相当額が限度となりますので、注意する必要があります。
 この制度は、平成15年1月1日以後に開始し、かつ平成15年4月1日以後に終了する事業年度から適用されています。


 所得税 損害賠償金の支払い

 

 事業主が交通事故などを起こして、被害者に対して損害賠償金を支払った場合、その交通事故などが商品の配達中であるなど業務に関連するものであり、かつ、故意または重大な過失がないときに限り、事業所得の計算上必要経費となります。
 したがって、業務に関係のない場合はもちろん、たとえ業務に関係がある場合でも、故意または重大な過失があるときは、必要経費にはなりません。
 重大な過失とは、加害者の職業、地位、事故当時の周囲の状況、侵害した権利の内容及び取締法規の有無などの具体的事情を考慮して、本来払うべきであった注意を払ったかどうかにより判定することになっています。
 例えば、交通事故の場合、無免許運転、スピード違反、酔払い運転、信号無視などによる事故は、特別の事情がない限り重大な過失があったとされます。

 

税金一口メモ
 相続税の障害者控除

 相続または遺贈によって財産を取得した法定相続人が満70歳未満の障害者である場合には、相続税額の計算において、障害者控除として一定の金額を差し引くことができます。この場合の法定相続人には、相続の放棄をした人も含まれます。
 障害者控除の額は、その障害者が満70歳になるまでの年数1年について6万円(特別障害者の場合は12万円)として計算した額です。年数の計算に当たっては1年未満の期間があるときは1年に切り上げて計算します。
 なお、障害者控除額が、その人の相続税額より大きいため全額を差し引くことができない場合には、差し引くことのできない金額をその障害者の扶養義務者の相続税額から差し引くことができます。

 

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